MOA美術館目黒区児童作品実行委員会による児童画の作品展は、通算すると今年で13回目となります。作品は年々増し442点もの応募を頂きました。関係する皆様に心よりお礼申し上げます。
この展覧会の良いところはいくつかありますが、まずは夏休みに作品制作を行っている点があると思います。夏休みは子供が地域、家庭に帰る時です。温かな目に囲まれリラックスした時間の中で制作したことが推察されます。その時に生まれた会話は尊いものだと思います。
そして作品を審査させて頂いて感じたのですが、どの作品も子どもらしいほのぼのとした作品であり、この展覧会が大事にしている「学習指導要領の精神」から逸脱するものは皆無でした。私は長年児童絵画展の審査に関わってきましたが、このようなありのままの子ども性を大切にした作品軍に触れる機会は大変嬉しいものです。
最後になりますが、この展覧会の誇るべきことは、全ての運営が実質ボランティアの地道な努力に支えられていることです。地域の方が地域の子どもたちと家族に元気を与えてくれているのだと思います。本当に頭が下がる思いです。
MOA美術館目黒区児童作品展実行委員会 実行委員長 辰巳 豊